ダスキンさんといえば、会社の知名度やブランド力はピカイチです。
シロアリのシーズンになると新聞折り込みにダスキンさんのシロアリキャンペーンのチラシが入ってきます。
昨年から観月ありささんが、CMに起用されて、さらにシロアリ駆除の認知度がアップし、イメージも良くなっています。
しかし、最近はこのような他社の有名企業のブランドを利用した悪質な比較サイトの広告が目立ちます。
例えば、【ダスキン シロアリ 評判】と検索するとズラズラズラーと業者比較サイトがでてきます。
そして、記事を読んでいると、これらの業者比較サイトでは特定のシロアリ業者を1番目におススメしてきます。
今回は、WEB上に溢れているシロアリ駆除の比較サイトの正体について説明します。
シロアリ駆除業者の口コミ・評判・比較サイトの危険性
皆さんがシロアリ業者の口コミ・評判が気になるのは、「業者に騙されたくない」「ちゃんとした工事を依頼したいけど・・ダスキンさんってどうなのかな?」という気持ちがあるからだと思います。しかし、このような依頼者側の心理を逆手に取る宣伝手法もあることを知っておかなければいけません。
人を欺く宣伝手法には、その業者の考え方が表れており、悪質なサービスを受ける可能性も高くなるからです。
ここでは、悪質サイトに騙されないために、ネットでよくある情報サイトの仕組みと注意点について説明します。
ネットの口コミ・評判は作為的に作られている
インターネットには、良い口コミや評判を代行して情報サイトに投稿したり、特定の業者の評価を吊り上げるために比較・ランキングサイトなどの情報サイトを制作運営する会社があります。
例えば、ダスキンさんのような有名企業と自社サービスを比べて、作為的に自社の評価を吊り上げるのです。
この悪質な宣伝手法とは何なのでしょうか。
第三者を装った宣伝手法について
広告の手法では、消費者に分からないように
他社のブランド力を利用して自社の評価を上げたり、第三者の立場を装い宣伝する手法があります。
ステルスマーケティングとは、マーケティングの手法のうち、それが宣伝であると消費者に悟られないように宣伝を行うことである。
ステルスマーケティングは、中立的な立場での批評を装ったり、当の商品と直接の利害関係がないファンの感想を装ったりして行われる。商品の特長の紹介や、評価システム上の評価をつり上げるなどの行為により、多くのユーザーの目に触れさせ、またユーザーの商品に対する印象を上げることが主な目的とされる。
引用元: Weblio辞書|ステルスマーケティング
ステルスマーケティングとは、消費者を騙して宣伝を行う行為で、シロアリ業者選びでは消費者の業者に騙されたくないという心理を逆手にとった非常に悪質な広告手法です。
ヤフー知恵袋などで作為的に行う口コミ投稿や、シロアリ業者の口コミ・評判を比較しておすすめ業者をランキングする情報サイトがステルスマーケティングに当たります。
悪質な宣伝手法に騙されないために
それでは、シロアリ駆除の悪質な宣伝手法に騙されないためのポイントをお教えします。
自演のおすすめサイトで多いのは紹介業者
よく、口コミ・比較・評価などのおすすめランキングで一番目にオススメされているのは
平米1,200円、5年保証という紹介業者です。
ここで注意しないといけないのは、
ということです。
何故なら、広告を行っていた会社が上場企業で安心できそうだと思って問い合わせても、実際にシロアリ調査と見積もりに来て工事の契約をする先は開業したばかりの個人事業主ということがあるからです。
インターネットの宣伝広告に惑わされないためには、どうすれば良いのでしょうか。
まず、「請負」と「紹介」は全く違うことを理解しましょう
請負には、工事責任がありますが、紹介は工事に対して責任がありません。
工事の後、5年間保証をするのは工事を請け負った業者です。工事を請け負った業者が廃業しても広告主は保証はしません。
「請負」と「紹介」を理解し、両者を混同しないようにしましょう。
業者選びでは、「誰と契約をするのか」に注意してください。
表面上の言葉で判断しないこと
近年、インターネット上では格安な広告で集客のみを行い、地場のシロアリ業者に取次ぐだけのブローカー業者が溢れています。
このブローカー業者を利用する際には、広告の表面的な言葉に気を付けなければいけません。
以下は、その表示広告の一例です。
実際には、対象物件の状況により工事の内容は変わり、業者によって工事の質も異なります。
「5年保証」
業者によって財務状況が違うので保証の価値が違います。保証書の発行と保証が実現できるかどうかは別の問題です。
「格安な料金設定」
工事契約を結ぶのは別の会社で、そのシロアリ業者は格安な工事代金の中から高い手数料を広告主に支払うため、実際にはさらに安価な料金で「調査・見積もり」「工事」「アフター・保証」を行うということに注意しなければいけません。工事を請け負うシロアリ業者が採算がとれない仕事ばかりだと健全な工事・アフター・保証ができません。
詳しくは、ピコイさんという全国展開しているシロアリ業者さんを評価していたサイトの可笑しな点を具体的に説明しているのでこちらも参考にしてください。
本当にダスキンのシロアリ駆除よりおすすめなのか?
業者を比較する情報サイトでは、ある特定のシロアリ業者サービスをおススメをしていますが、本当にダスキンさんよりもオススメなのでしょうか。
ダスキンの口コミ・評判の比較サイトの中身を検証する
それでは、口コミ・評判の比較サイトの中身を検証してみたいと思います。
業者を比較する時は優良なシロアリ業者の資質を明確にする
業者を比較する場合、優良なシロアリ業者とは何なのかを明確にする必要があります。
前提の条件が違えば当然、評価は気まぐれになるからです。
優良なシロアリ業者とは、「技術力」・「保証の実現性」・「社会性」が高い業者のことです。
理由は、シロアリ駆除の技術力がなければ、シロアリの再発生により家が痛んでしまいます。
また、本当に5年保証ができる業者でなければ、再発時に新たに高いお金を支払って駆除をしなければいけなくなります。
自分本位の業者であれば、工事後に必要性の低い商品を執拗に売りつけようとしたり、保証書もカタチだけとなってしまいます。
従って、シロアリ業者を選ぶ時には、
工事の保証をする力があるか?
社会性のある業者であるか?
という前提条件に注意して、料金や事業所距離などとのバランスを考えて検討しなければいけません。
口コミ・評判サイトにはシロアリ業者の本質的な評価がない
さて、口コミ・評判サイトではダスキンさんなど大手のシロアリ業者を評価してシロアリ業者をランキングしています。
他のシロアリ業者よりも特定の業者のサービスが1位としておすすめされていますが、
ダスキンさんや他のシロアリ業者よりも1番オススメの理由を見てみると、
・ホームページに明記されていること
・インターネット上にある口コミ
ということです。
まず、シロアリ業者としての評価でないことが解ります。
・料金の安さ →保証は大丈夫なのか?
・ホームページに明記されていること →明記しているかどうかの問題
・インターネット上にある口コミ →自作自演で作れる、インターネットの口コミほど当てにならない
このように、表面上の内容でしかありません。
一番おすすめをされている業者中心の評価項目になっている
これらの質の悪い比較サイトは、宣伝目的であるため、
本質的なところを完全に無視して、自分中心の評価比較項目を設けている特徴があります。
例えば、よく見かける比較表では、
→ 重要なのは工事の後、必要な時に現場スタッフが適切な対応を迅速に行えることです。シロアリ駆除のアフターにコールセンターは関係ありません。(365日24時間というのを見ますが、業者への取次だけで本当に意味がありません)
・対応エリア
→ 例えば、日本全国に賃貸物件など複数の不動産を所有している方なら全国対応が可能な業者だと窓口が一本化できて便利ですが、一般人の家は1軒です。家の近くに悪質な業者しかいないのであれば、少々距離が遠くてもちゃんとしたシロアリ業者に依頼すべきなのは言うまでもありません。対応エリアでシロアリ業者を評価することはナンセンスです。
・料金内サービス
→よくある比較サイトではホームページに書かれていることが多いかどうかで評価をしています・・「薬剤代」「木部処理」「土壌処理」などを比較している情報サイトがありますが、シロアリ駆除を依頼するのにこれらを明記・比較すること自体がナンセンス過ぎます。話になりません。
・サポート期間
→ 5年保証は業者によって価値が違います。また、紹介業者のように実際に保証をしない会社のサービスを比べても全く意味がありません。
・料金
→ 坪単価で表記の中、1社のみ平米単価で安く見せていることがあります。紹介業者によくある格安料金の中間マージンの重大なリスクについて全く触れられていません。
宣伝目的であると、自社サービス中心の評価項目になります。
また、このような比較表を設けても本質的にブローカー業者は契約者ではないため、シロアリ業者と比較すること自体ができないのです。
具体的に知りたい方は、質の悪い口コミ・評判比較サイトの評価を解説しているのでこちらも参考にしてください。
まとめ
ダスキンさんのような有名企業のブランド力を利用して、あたかもこちらの方がサービスが優れているかの誤認をさせる広告手法が溢れていますが、自分本位での内容でしかないことに注意しましょう。
その為には、シロアリ業者選びでは本質的に何が必要なのかを理解することが必要なのです。
【参考:シロアリ業者選びの基礎知識を身につける】