九州・中国・四国・関西・中部・関東などの一部の地域では、茶色い羽アリが飛び立つ時期となりました。
これらの地域で、この時期に飛ぶ羽アリは、イエシロアリという種類のシロアリです。

当サイトへも、
「羽アリが発生したがどうしたら良いのか」
「信頼できる業者を紹介してほしい」
という相談の電話が多くなる時期です。

しかし、こういった相談とは違い、「以前、シロアリ駆除をしてもらったが羽アリが発生している、施工をした業者が保証をしてくれない」
という相談の電話が続けてありました。

今回、続けてあった相談では、

インターネット上の仲介業者に紹介してもらった工事業者の

駆除方法が適切でなかったための再発事故です。

日本では、ヤマトシロアリという主に1階部分だけを食害するシロアリと、小屋裏を含めて家全体を食害する力のあるイエシロアリというシロアリが家屋害虫として生息しています。

シロアリ駆除は侵入しているシロアリの種類と建物の造りによって方法が変わります。

当サイトにお電話されてこられたある方の家では
2階から茶色い羽アリが大量に発生しており、イエシロアリの羽アリが発生している状況です。

そこで、前回のシロアリ駆除の方法をお聞きすると、

前回は、1階部分だけの薬剤散布をしたということでした。(2階建て)

保証書の内容をお聞きすると

なんと、1階部分だけの保証ということです。

つまり、
前回の駆除では、
誤診により駆除方法を間違えたを超えて、そもそもとして、業者にイエシロアリ駆除の技術がなかった、
イエシロアリ駆除に対応していないことが考えられます。
(これは、とりあえず床下に薬剤を撒きます。一応、保証書も発行します。でも、やっかいなイエシロアリ被害だったときは知りません。ということです。)

また、お話を聞いていると
激安な料金広告でインターネット上で集客だけを行い、業者に取り次ぐだけの仲介業者を利用したようです。

現場確認を行ったわけではありませんので、今回はあえて仲介サイトの実名は伏せますが、

皆さんに共通しているのは、
「シロアリ●●●番」に依頼をしたと言っています。

「シロアリ●●●番さんに紹介してもらった業者ですね?」と聞いても

「シロアリ●●●番の下請けです。」と言われます。

以前からインターネット上の仲介業者については、当サイトの他の記事で注意喚起していますが、

「請負」は工事に責任がありますが、「紹介・仲介」には工事に責任がありません。

初めに広告を見て電話した業者が24時間コールセンターで受付をする東証上場の会社であろうと、初めの取次だけで工事でトラブルがあったときに責任をとってくれる訳ではありません。

シロアリ業者を選ぶ時は、誰と契約をして誰が責任をとるのかに注意しなければいけません。

東証上場のシロアリ●●●番に紹介されて仕事を頼んだ業者は、個人の業者のようです。

したがって、工事の責任は、この個人の業者が行います。

しかし、当サイトに相談されてこられる方は、シロアリ●●●番に依頼をして、シロアリ●●●番の下請けの業者に頼んだという認識でした。

このシロアリ●●●番の広告の内容を見てみると

ホームページでは、一見、全国的に展開している大手のシロアリ業者かのような広告表現です。
加盟店の提供するサービスや広告の内容を保証しないことが利用規約に小さく明記されていますが、
シロアリが発生して業者を急いで探している方では気づかないでしょう。

さらに、この仲介業者、アフィリエイト広告という宣伝を代行してもらう広告手法を採用しており、

提携したアフィリエイター(インターネット上の宣伝代行業者)が運営する、

比較サイトやランキングサイト、口コミサイトなどで

シロアリ●●●番がシロアリ業者で他社よりも優れていると

消費者が誤認してしまう内容の情報を、シロアリ業者を探している人がWEB上で入手閲覧して、業者を信用し、依頼をする仕組みを作っています。

これらを総じてみると、
「当然に」、
依頼する人が「誰と契約するのか」、「当該サービスの品質や保証」について誤認してしまう結果となっています。

相談されて来られた方のケースでは、
仲介業者に紹介された業者が適切な処理方法を行わなかった結果、シロアリ駆除を失敗しています。

2階から茶色い羽アリが大量に発生して駆除をした業者に電話したけども
1階部分しか保証はできないと言われ、
シロアリの保証とはこんなものなのか?という相談でしたが、
業者に保証を求めても、そもそも駆除を行った業者のシロアリ駆除の技術が疑われます。
仮に依頼した業者に再施工を行わせることができても、
そもそもシロアリ駆除の技術がなければ、家を傷めるだけで逆効果になることすら考えられます。

適切な駆除方法を行わなかったために再発、
シロアリ駆除を失敗したその間にもシロアリ被害は進行してしまいます。
特にイエシロアリの場合だと、被害が相当に大きくなることがあります。
シロアリは学習しますので、被害状況は悪化していることが考えられ、今後ベイト剤による駆除方法の採用も難しいかもしれません。
この方、インターネットの様々な広告を見た結果、
シロアリ●●●番というところを信頼して依頼をしています。
東証上場で万全のサポートというPR、
アフィリエイト業者によるおススメの口コミなども見て安心したのかもしれません。
ところが、工事を行った業者は駆除方法が疑われ、さらに、再発保証を行わないどころか、再発確認にも来ないとのこと。
このように考えると、また新たに費用を負担して駆除を行うことは余りにも道理に外れていると思います。

ですので、

せめて代金の返金に応じてもらうことを提案しました。

○○さんは、初めに広告を見たシロアリ●●●番を信頼されて頼んだようですから、
シロアリ●●●番に電話して、代金を返金してもらうように頼んでみたらどうですか?

もし、応じてもらえないようでしたら、
国民生活センターに相談されてみてはどうでしょうか。

と提案しました。

景品表示法違反だけでなく、特定商取引法違反の可能性もあるからです。

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シロアリ駆除は、国の許認可が必要ありません。
昨日まで、他の業種をやっていた業者や脱サラしたばかりで経験のない人でも業として行えます。
さらに、床下で行うシロアリ駆除は作業の妥当性が分かりにくいので、経験のない業者でも参入しやすいこともあります。

本来であれば、長年コツコツと実績を積み重ねて、信頼を作って仕事を増やしていくのですが、

近年では、インターネット上で広告だけを行う仲介業者によって、経験の浅い業者や悪質業者が斡旋される問題が生じています。

仲介業者にシロアリ防除業務の知識がないと専門でない業者や悪質業者の格好の棲み処となります。
激安料金で高い仲介手数料が発生すると、業者の質に影響します。(優良業者は断り、仕事の少ない業者しか紹介できません。)

以前から忠告していますが、このようなトラブルは、起こるべくして起こっており、

このままでは、被害者が増えていくばかりでしょう。

これらは氷山の一角、

シロアリの再発事故は年月が経過して分かります。

これ以上、インターネット上の仲介業者の被害者が増えないことを願うばかりです。

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